2017年10月13日

想い出の香り

想い出の香り



  秋、人をふと立ち止まらせる
 甘いつよい香りを放つ
 金色の小さな花々が散って
 金色の雪片のように降り積もると、
 静かな緑の沈黙の長くつづく
 金木犀の日々がはじまる。

 金木犀は、実を結ばぬ木なのだ。
 実を結ばぬ木にとって、
 未来は達成ではない。

 冬から春、そして夏へ、
 光をあつめ、影を畳んで、
 ひたすら緑の充実を生きる、
 葉の繁り、重なり。つややかな
 大きな金木犀を見るたびに考える。
 行為じゃない。生の自由は存在なんだと。







 

 訓練生達の下校を見送っていると、爽やかな秋風にのって、今年も明日香の玄関で、
 金木犀の香りが漂っています。

 毎年、この香りに触れると、実家の庭を思い出し、なんだか懐かしい気持ちになります。
 思い出とは、写真や光景だけでなく、香りの中にもあります。
 
 金木犀の花言葉は、
 その甘い素敵な芳香に比べて、小さく控えめな花をつける事で、「気高い人」
 雨が降ると、その芳香を惜しむことなく、潔く花を散らせる事から、「謙虚」

 咲いた後、雨が降ると、あっけなく、いさぎよく散ってしまうから、金木犀の香りは、
 どこかせつなく、はかない............私も、金木犀のように生きたいものです........

 が、ムリ!ムリ!そりゃないわ~って・・・?



Posted by asuka at 23:58│Comments(0)
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